「…ぁは…お、兄ちゃ…」

「さっき、太一ともしてただろ?」 

 長いキスの途中に、少しだけ口唇を離す。

「ちが…あれは…」

 潤んだ瞳が"もうやめて"って訴えてる。

「違わない…」

 でも、やめてなんかやらない。

「ふぁ…あっ…や」

 …俺は、怒ってるんだから。
 
 
 

【やけど】
 
 
 
 

「なんであんなことしたんだ?」

 口唇を解放して、今度は額や頬にキスをふらす。

「…ごめん、なさい…」

「岳は、誰のもの?」

 わざと低めの声で囁き、耳朶を噛んでやる。

「っ!…お、に…ちゃん」

 躰を竦めて、瞳をきつく閉じたまま答える。

「分かってるのに許したのか?そんな悪い子には、お仕置きが必要だな」
 
 

「いぁ…やだぁ…」

 キスをしながら岳の服を脱がしていく。

「いや?いつもやってるだろ?」

「ここ…外…」

 いつも通る公園。

「だから?」

 でも、時間的にも、場所的にも人なんて来ない。

 分かってるから、俺はやめない。

「いやだよ…こんなの…ねぇ…」

「お前が声出さなきゃ、大丈夫だよ」

 俺がやめる気がないのが分かったのか、岳は何も言わなくなった。
 
 
 
 

 わざと濡れた音を立ててキスをする。

 岳の口唇を舐めて、そのまま舌を使って顎から首筋を辿っていく。

「っ…ん…」

 必死で声を我慢してる。

 青い瞳も閉じられたまま。

 いつもだったら、甘い声で"お兄ちゃん"って呼んでくる。

 大きな瞳を潤ませて俺を見つめてくる。

「岳…」

 名前を呼んでやると、俺の首に腕を回して抱きついてくる。

「お兄…ちゃん」

 俺の耳元でやっと聞こえるぐらいの小さな声。

「…恥ずかしい?」

 聞きながら、岳が纏っていた最後の衣服を剥ぎ取る。

 岳が足を閉じないように、その間に躰を埋める。

「や…だぁ」

 俺の肩口に真っ赤に染まった顔を押し付けてくる。

 俺は火照った岳の顔に口唇を近づける。

「でも、感じてる」

 岳の躰の中心を撫で上げると、それは簡単に勃ち上がってきた。

「っ!」

 すぐに反応する敏感な躰。

「…いやじゃなかったのか?」

 もっとも、そう育てたのは俺だけど。

「…だっ…て…」

 青い瞳が薄い水の膜で覆われていく。

「今日は泣いても許してやらない」

 岳の涙を舌ですくう。

 そして、両手で小さな胸の飾りに触れる。
 

「っふ、あ」

 小さく震えて、甘い声を洩らす。

「お兄ちゃん…」

 この瞬間がたまらなく好きだ。

 岳が俺を呼ぶ瞬間。

「……」

 俺は無言のまま、岳を見つめる。

「お兄ちゃん…許して…」

 泣きながら、俺を呼ぶ瞬間が…。

「言ったろ…お仕置きだって」

 俺は岳に笑顔を返し、その首筋にキスを落としていく。

 俺のものだという証拠を残すために、強く吸い上げ痕を残す。

「いっ…」

 何度も何度も、キスを落とす。

 細い首筋や、浮きだった鎖骨や、薄く上下に呼吸する胸元に。
 
 
 
 

 桜色の突起を十分に弄った後、ゆっくりと指を降ろしていく。

 小さな窪みを中指で掠め、すぐ下の熱に指を絡ませてやる。

「!!ひぁっ、や、おにぃ…ちゃ」

「いやなのか?じゃあ、やめてやるよ」

 岳の躰から離れ、視線だけを向ける。

「え…あ…」

 突然、放り出された躰に戸惑う岳。

「いやなんだろ?」

「…ぅ…や…」

 今度こそ、その大きな瞳から透明な雫がこぼれ落ちる。

「どうするんだ、岳?」

「っ…わって…ボクの…さわってぇ」

「フフ…しょうがないな…」

 俺は、その火照った肌に触れ、岳の熱を口に含む。

「ひぁぁ!あ、あ、やぁ…だ、めえ」

 岳の熱を貪り尽くすように、舐めあげてやる。

「もっ、も、だめぇ…でちゃぅ…」

 ギリギリまで追いつめられた岳が懇願の悲鳴を上げる。 

「おにいちゃ…んあぁ!ぁひあぁぁ…」

 その先端を軽く噛んだだけで、岳の熱は弾けた。

 俺は、それを搾り取るように飲み干した。
 
 
 
 
 
 
 

「…ひどいよ…お兄ちゃん」

 泣きながら服を整える岳。

「どっちがだよ」

 もとはといえば、太一とキスなんかした岳が悪いんだぞ。

「だからって、こんな所でしなくたっていいじゃないか」

「…分かった…じゃあ、ちゃんとした場所ならいいワケだな。じゃあこの続きは家に帰ってからだ」

 俺の言葉に岳の動きが止まる。

「え…終わりじゃないの…」

「当たり前だ。お前だけが気持ち良くて、どこがお仕置きなんだよ?」

 帰ったら、今度は俺がたっぷり楽しませてもらうからな。

 …覚悟しろよ。
 
 


1000HITの如月サマからのキリリクです。
「"ひあそび"の後、ヤマトにお仕置きされる岳」でございます。
鬼畜だけど、最後はラブラブで…って、こんなもんでいいですか?
最後、ラブラブでもなんでもないんですけど…。
しかも、本番はこれからだし…(爆)
す、すんません(汗)

なんか、カイザーサマの鬼畜Ver.がヤマトに乗り移ってますね(笑)
でも、カイザーサマよりは優しいですけど(苦笑)
やっぱり、鬼畜はカイザーサマの専売特許でしょう!
鬼畜プレイをする時は許可を得ないと(爆)

(C) 20000817 志月深結
 

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