【まだ見ぬ君へ】
「ガブモンが…進化した!!」
突然のことに何が起こったのか分からなかった。
いきなり、お兄ちゃんのデジヴァイスが共鳴した。
次の瞬間にはガブモンはガルルモンに進化していたんだ。
「進化…できる…?」
でも…ボクの新しいデジヴァイスはまだ何も反応しない。
「ボクには…無理なの…?」
ボクはパタモンを抱きしめた。
「岳…」
胸の奥が、小さく痛んだ。
逢いたい。
君に逢いたい。
君はいつも、希望の光でボクを守ってくれる。
それは、ペガスモンも同じかもしてない…。
でもね…。
ボクは、エンジェモンに逢いたい。
ボクが望んでも、それは叶わないの?
君はいつもそう…。
勝手に守って、傷ついて…守られるだけのボクがどんな気持ちだったか知ってる?
嬉しくて、悲しかった。
ボクではエンジェモンを守れない。
そう、思ったから…。
でも、ボクだって出来るよ。
君にとっては微力なことかもしれないけど…。
それでも、何も出来なかったあの頃に比べたら、ボクは強くなったでしょう?
成長したボクに、君はなんて言うのかな?
最初は、絶対に名前を呼んでくれるよね。
それから…きっと、元気そうで良かったって…その大きな翼で包んでくれる。
真っ白な、希望の翼で…。
だから、早く君に逢いたい。
逢って、強くなったボクを見て。
闘うことは嫌いだけど、この世界を守らなくちゃ。
君の住む、デジタルワールドを。
だから、まだ見ぬ君へ、精一杯のメッセージ。
一緒に、希望を信じてね…。