「あ、お兄ちゃん!」

 不安そうだった、岳の表情が笑顔に変わった。

「よかった…お前、あんまり心配かけるなよ」

「ごめんなさい…みんなは?」

 再び辺りを見渡すが、岳の知った顔は一人もいない。

「それどころじゃなくて、置いてきちまった」

「!…クスクス。それじゃ、ボク達二人とも迷子だね」

「いいんだよ。どうせ抜けるつもりだったし」

「一人で?」

「一人で抜けてどうすんだよ」

 ヤマトはいたずらが成功した子供のような笑顔を浮かべる。

「アハハ。それもそうだねぇ」

 岳も楽しそうな笑顔をヤマトに向ける。

「とりあえず、人が少ない所でも行くか?お前、ココじゃ落ち着けないだろう?」

「うん」

 ヤマトは岳の手を取り、ゆっくりと人を避けて歩き出す。
 
 
 
 
 
 
 

 ヤマトと岳は花火会場から少し離れた公園にいた。

 会場と違い、ほとんど人の姿がなく、辺りは静かだ。

 それでも、落ち着いて花火を見るには絶景だった。

 爆音と共に夜空に大輪の花が咲く。

「うわぁ…」

 二人はブランコに座って、花火を見上げていた。

「キレイだね、お兄ちゃん」

 岳は途中で買ってもらったリンゴ飴を食べながら、足をぶらつかせている。

「あぁ…岳、躰、大丈夫か?」

「え?…うん。まだちょっと痛いけど大丈夫だよ」

「悪い、無理させちまったな…」

 ヤマトは岳の頭を軽く撫でる。

「ボク、お兄ちゃんとするの好きだもん」

「岳…」

 岳の"だから平気"という言葉を聞きながら、ヤマトはキスでその口唇をふさぐ。

「…リンゴの味?」

 岳の無邪気な問いかけにヤマトは笑顔を浮かべる。

「…ねえ、お兄ちゃん。来年も二人で一緒に花火見れるかな?」

「あぁ。"お願い"しただろう」

 昼間、噴水に投げたコインの願い事。

「そうだよね。これからもずっと一緒だもんね」

 それは、子供の頃から変わらない岳の夢。
 
 
 
 
 
 
 

"お兄ちゃんのお嫁サンになりたいな♪"
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


300HITの如月サマのリクエストです。
遅くなってごめんなさい。
これ書いてる時、BGMは延々に夏祭り(byジッタリンジン)でした(笑)

そして、遅いわりにたいした物じゃなくてすみましぇん(泣)
一緒にお台場に遊びに行った時に思いついたネタを話したら、そのままリクエストされました(笑)
CP指定はヤマタケだったのですが、書いてるうちに大輔があまりに可哀想になってしまって…。
ヤマタケ&大岳の2パターン書きました。
お好きな方をご覧ください。

しかし!!!今、深結はヤマトがかっこよく書けないモードに突入しております。
めちゃ、へっぽこやん〜〜〜〜(泣)
某バカ様ばっかり書いてたからねぇ・・・(汗)

あ、モデルにしたショッピング街の近くにダークタワーそっくりの建物があります。
やっぱり、これがモデルなんでしょうか?
そして、ここの駅に某スタンプラリーのタケルンがいたんですよぉ〜!(萌)

(C) 200009026 志月深結
 

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